2014-01-01から1年間の記事一覧

あなたには雪の降り止まない海があるのだし、魚を買えばいい 笹井宏之 何故この歌がこころに残るのかわかりませんが、 もしかしたらこれは自分自身に言っているのではないか という感じが捨てきれないからかも知れません。生き物の住まない海と、買われる魚…

定義

幻想の立ち現れる場所はいつもきまっていて、 それを許さない私に囲まれた位置から 私はそれを眺めます うしろから 瞬時にそれらすべてを通り過ぎて 見えない遠くへと渡っていき 今に隙間を作り出すもの その動きのことを、うつくしさ といいます

だからうつくしさ というのは所有できない そこにあったその痕跡を伝える というのも私には難しそう。 (なぜ伝えようとするのか) 生きている人だけが嘘をつきます。生きているから。 死者は嘘をつかない。

編み物

昨日が仕事納めで、帰ってから今まで編み物をしていました。 現実逃避か現実への逃避かわかりません。 ただ、ずっと編んでいると自分のなかのどんな喧騒からも遠い時間が やってきます。(その代わり、身体中痛くなります 自傷の一種かしら) はたと雑草が眼…

年の瀬

きいてほしかったけれど言えなかったこと それらは、解決したり、消えたものもあれば、とどまるものもありました。 この庭をどうするか 考えるのは、私をどうするか とあまりにも変わらない (変わらなすぎる)と思いました。 自傷などと書きましたが、編み…

久しぶりに空を見たら薄い月がありました。 近所のスーパーでは店員さんが皆サンタの帽子をかぶってレジを打っていました。 年に一度か二度、子どもに雷をおとすときがあって、 昨夜がその日でした。 今日は家で食べる と言っていたけれど、時間通りに帰って…

ことばを発する(読む)ということは、ことばそのものの中にある 他者の共振を意図し、そのことによって満たされようとする何かに 自分を委ねていることです。 そして同時に決してその場所に回収されないなにかのさし示す方向 を眺めること であるかも。 呼…

最後に残るのは

出来事でも、言われたことばでもなく、声の記憶なのだろう。 最後まで聴覚が生きている ということも、自分の声を自分で聴くことができないことも それで説明がつく気がします。 (多分) 身体を介したとしか思えないことば と声の関係は わかりません。

手で触れるもの

ある器を扱う方(目利きと呼ばれるのは苦手だそうです)がある方の器を 「なんでもないものの美しさ」 と言っているのを読みました。 「『なんでもない』ものとはいったいどんなものなのでしょう。しかし この言葉には、尊さを感じます。」と。 日々の中で過…

冬の枝 針葉樹の香りは、リースは本来魔除けだった ということを 思い出させます。クリスマスは冬至の祭りと融合したものである とか。 あらゆるものが本当はことばの下に置かれるのには耐えられないのに それを解くにもことばが要る というのはとんでもない…

別れていくひとは

まず、生き延びていてくれないといけないし 口ではいろいろ言っても、元気で幸せにやっている と 信じたいので、実際にそうあって欲しいです。 それくらいしてくれてもいいと思います。 (普通の人は言われなくてもすると思うけれど。) そしてなにか報われ…

今年見たもの

「背守り 子どもの魔よけ」 展 LIXIL gallary 6/5〜8/23 子どもは輪郭が曖昧なので、背から何かが抜け出ないように 入り込まないように印をつけます。 大人でも糸印を付けたくなるようなひとがいる と思ったのでした。あのとき。 私の地図は燃やされてしまっ…

窒息と見紛うような深甚な心痛の表現と、そこに美的調整をくわえてその悲痛が披露される観客を 狡猾とは言わぬまでもちゃっかりと操ることとは、事実、古今東西の文明にわたって、人類という 壊れ、狂った種族のおそらくもっとも典型的な特徴なのである。 ゼ…

写真

日本家屋がとても苦手です。 厳密に区切られた庭と窓 木造の間口と空間の 死んだ木と、生きている(移植された)木 狂いを取り込んだ人工物 みたいな。 苦手なものにかぎって、私のカメラはピントがあうことに 撮ってからいつも気がつきます。

素描

一本しかない鉛筆で描いた一筆書きの地図に きっと生も死も入っている。

本当は

私は(あなたも?)折れやすい芯を持つ鉛筆そのものです。

何故

人は桜や紅葉をこんなにも眺めに行くのだろう と思ったりしました。 意味のあることに意味のないことを少しだけ自分に思い知らせて許すためかな 日常のわたしを。

いろのあるもの

本当かどうかわかりませんが、血天井というのも見ました。 (お寺の人が参拝客に指差しているところにある手形足形を眺めました) 何故床を天井にあげるのかしら。 一生分の色を見境なく眺めてしまったかも。 もう一歩も歩けません。

京都にきています。

探し物をしていて、数年前、とても辛かったな と思い出して でも辛いことばかりではなかった と気づいたときに 悲しさは素早く入ってきます。 いま に。 いま は最も私に隣接した過去です。 次の修復の波にのまれてしまうまでの僅かな隙間 目は木の実を見て…

野ばら ユーカリ 花器は灰粉引扁壺徳利 (増田勉)

043:ヤフー(莢)

2の0乗は1 googleでもヤフーでも捕捉できない星がながれる 空舟は月に押しやる 月蝕の後の世界にコンビニはある (では前の世界には?)

「映像作家・佐々木昭一郎の世界」

http://homepage3.nifty.com/musicircus/saijiki/014.htm http://www.nhk.or.jp/archives/premium/repeat/index.html 録画してBGMのように遠くで聴きました。(見ました。) 音(映像)に音が重なっているので。音は流れてはじめて ある といえる。美しさな…

悲しさを人から、場合によっては自分からも守ることが出来なければ 生きる意味などない。驚いてしまうけれど全く意味なんてないと思います。 ここは庭のような場所でした。今も。

041:一生(莢)

置くべき場所にことばを置けばそこからはもう一生の方から流れる

040:跡(莢)

永遠を模してはみたがもう二度と読み返せない風の跡地は

035:因(莢)

石を拾う それが記憶の銀河から星を目覚ます因子のように

036:ふわり(莢)

足先を光の粒にとまらせてふわりふわりとゆく虫はなに?

037:宴(莢)

球体に風なき紐の色とりどり 祝宴は滞りなく続く

038:華(莢)

中華鍋を揺する手を見る 私にはこういうことがうまく出来ない