2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

経由する川について

(ことばが困難なときのメモ) 郊外の空気は白く 冷たい果実のように 痛みから遮断されて それでも乾いた小枝を踏み鳴らす音が 数日鳴り止まない 枯れた蔦の下がる集合住宅跡の 長い塀に沿って歩く 罅われたアスファルト 途切れれば 霞む電波塔 ひとつのこと…

落ちていたナンキンハゼの実 土手で転んで骨折したという(まるで私のよう)妹に、 足首用のレッグウォーマーを編みました。 去年仕込んだ梅酒。 たまに味見をして、こんなものかなと思っていたけれど、 先月末のある日を境に突然まろやかで美味しくなりまし…

秘密

ワイエスのヘルガ 作品を量産する一方で誰にも知られず描いていたもの アンドリュー・ワイエス - Wikipedia 秘密というのはここに書かれているようなことではなくて アメリカの(古き開拓者時代的な)自然にも 物語を求める視線にも呑み込まれず しずかに自…

多摩川

秋の端

晴れても降っても 美しい季節になった 犬とあるきながら 野焼き 柊 空 階 ... 風とか音とか数式とか そらを空と表すしかない そのときこぼれ落ちる茫洋としたものの 怖さとか も 醒めていく途中で静まる 秋の奥深く 足元から夜の来る前に 三目立ち上がって …

休日

天気がいいのでスニーカーを洗って 鍋などを磨いたりしました。 指が緑青にそまって まぶしくて それからあまりすることがなくて 日知り 月読み 知ること 読むことが 力であった頃から とてもとても遠い はるか彼方 (というのは本当?) ことばと同時に認識…