2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

親戚から大量の牡蠣が届いて 殻のあけかたを子どもに 伝授したりしました とりあえず 開けてすぐ檸檬を絞ってそのまま ささがきした牛蒡と糸生姜と出汁で米を炊き 大蒜と唐辛子すこしとローズマリー、オリーブオイルで煮てベランダのイタリアンパセリを山盛…

白玉かなにぞ と人の問ひしとき つゆ と答へて消えなましものを (伊勢物語 芥川)

ことばは 私に属さない 地上に うかぶ乗り物なので できれば身近に行き交う それに 思いのいくらかを 乗せられるように そのうごきをどうかそこなわず 思いのほかへ ころがっていけるように 手放す 手放すために引く 細い線が めまぐるしく上下する 冬の硬い…

雨降山で

高校のあった市の境にある山は 阿夫利山(雨降山)とも呼ばれていました。 頂上からは富士山も 遠くに江ノ島、三浦半島も見える。 雲がさしてきて 風花 てをのばす 間もなく 降る雪の 激しく降る雪の 半刻ほど 剥離した空の しずまるのを待つあいだ 暖かい豆…

諦観を肯定と言い換えれば 少しだけ不安定に未来を踏むことができる。 不安定な未来の足場、これ以上得難いものが他にないと思ったときはそうするものなのでしょう。 数日、数ヶ月、数年、数十年まで頁を遡って 数枚を破りとることも造作もないことなのかも…

さてこのあとは? ── 何を書く, これから? 君はまだ何か書けるとでも? ── 人は自分の欲望によって書く, そして私はまだ欲望 しおえてはいないのだ。 『彼自身によるロラン・バルト』