2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

崖線

すこしだけ古い景色を見せながら咲く花を見て越えたのでしょう (摘みたかった花がまだ揺れている)

雨を知る人

閉じ込めた色の記憶をやわらかく裏切りながら降るこれはなに? 私以外のだれかが知らない間に検閲、推敲してくれたのでは ないかと思うような夢でした。

夜にひろがる

海中の山の一部を浮き島と呼び慣らわせるわれらの夕餉 呼気ひとつ夜に逃がせば手に触れる結露の窓の先の頁が

11月

水のちかくを あるきながら ポケットに手を入れたら なにからも遠い時計が 入っていることに気づきました 11月の空にはすこし藁の色 多摩川の水はまるく それをとじこめていました そのみずのいろを 少しガラスにうつしとって 文字盤の下に 秘密をひとつ 落…

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