2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

川辺

還流する水が草生を越える日を眠る魚に予告する空

明けの空

夜の果てで夢の残余に火を放つこの薔薇色は虚空のために

市街2

ほとんどという留保のうちにかなしみを囲いきれずにつたう雫は 内側に問いのかたちにひらかれた門 見上げれば白くけむりて 濡れたのち乾いた本を手でなぞり丘と駱駝と小石を探す .................................................................... 手渡…

市街

城塞のうちより吾を差し引けばそこより満ちる不凍湖の水

野焼き 柊 空 階 私ひとりでは生たりえずにほどく言葉は

眠りの場合

還元をくりかえしては湖しかない土地になる 夢の手前は 風無き日に青葉の落ちるその数を数えよ木の葉風無きうちに 知らずに触れた不可視の蜘蛛の糸ならむ夢の頁をひらく栞は 過ぎたことにすら未知はあって 栞を青葉を気配を 手渡されたいと思うのは 信仰とも…