ストールの繊維はさみしい首のため去年の秋の空気も含む
迷惑をかけない錯覚などないとわかった人をがっかりさせて
傾いてなお保たれる夕刻の水平などを時折憎む
テキストに入れば僅かに折れまがる光は読むか冬の水面を
関東の空しか知らぬ窓に寄り 浮かべる固有名詞のいくつか
父だろうか日々であろうか妹の眠りの水に浮かぶなにかは
風と光が別の軌道ですれ違う中央分離帯のススキあたりで
人混みを抜けた人から浮かばせる孤立無援の月の写真を (タイムライン)
軒先は声の棲家「捜したよ。」幾千の雨粒に紛れる
サービスという言葉は少しさびしくて紙に包んで持つ砂糖菓子
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