2005.3〜2021.9.29

お茶目で楽しくて とても優しい友でした

無題

真昼の軽い雨が ひとつの都市を終わらせる 通俗的な喇叭がどこかで鳴り響き 抜け落ちた光が遠くで踊っている 焦躁とは無縁のみずいろの 懐かしさが機能しないこの場所で (笑ったり泣いたり叫んだりした痕跡は すみやかに消毒され) それでもまだ 余白の空が…

2月 12年ぶり? 都美ががらがら 3月 4月 https://immoue.hatenablog.com/entry/2020/05/06/182637読みました。

それをかれらは嘘という

まちのなかに道がある まちからまちへ繋がる道ではなく まちのなかに道があること まち自体の移動する磁場 ものの悲しみの隣から 発生するものが流通する 名付けられ 名付けられることを許し 拒み 途切れ途切れにながれる あてさきのないうた それを かれら…

竹を食らう

5月

普段ならあまり行かないような場所に 行ってみました。 5/5 神宮球場 新入社員の頃、ここでチアリーダーをやらされた ことがあります。(社会人はきびしい) 試合は、ビールを飲む暇がない程、 ポンポン打球が飛んできてお祭り騒ぎでした。 disney sea 清潔…

7

ことばも音も突堤のようなもの 端まで歩く その先を覗き込む それだけのために 光に集まる虫たちは 明るさを目指すのではなく 光源と背景の境界を目指している という説を読んだ 1冊目 レンブラントのような群像画 あるいは俯瞰した海に沿う都市の光と翳の絵…

つぶやき的 6

・その時の自分を思い出すだけの記憶は 結局忘れてしまう ・文脈が通じる ということ そう思ったときに最大限の水量の流れる 狭い水路の 速度は心地よく どこまでも私から分離する 未来の 端緒にいるという予感 それこそ 見ることを放棄したわたしの幻想する…

仕事に行き、こどもとその友達に ごはん(ご馳走ではありません)を作り 掃除機をかけ 散歩をして、花に水をやって眠る たまに出かける 長い本を読み終わる 硝子である必要も 貝である必要もない こころを強く持つ ということを 思いました それは 強いここ…

瑞泉寺 妹と

野川 大島桜

私がなにひとつ持っていないことを 春はよく教えてくれる そんなことを考えながら散歩を終えたら 鍵を忘れて出かけたことに ドアの前で気付いて 娘のバイト先まで一山超えて往復し 犬には本当に済まないことをしました ゆっくりゆっくり歩いて やっと夜に帰…

そとは雨よりかるくさわぐ雪でした てのひら 音のような眠り ききなれない 迷路はあかい もういちど雪が降ったらね と 先週言ったじぶんの声を 呆然と反芻するような1日です

駅 という字に繋がれている馬 汽車の汽 のなかにあるみえないなにか 羽 のなかにある小さな跳躍 文字のひとつひとつを ちいさな夢のように扱うとき 夢はきっと 意識的な断片ほどには 無責任な欠片ではない ことばの行き交う場所に やがて死んでいくいきもの …

一昨日の夜は職場の飲み会でした。 お酒を飲んで、少し耳が遠くなって 思いがけないところから飛び込んでくる声を 聴くことが好きです。 一人のときはできないのが不思議。 隣のテーブルにいたおじさんは、 「資本論みたいなことをCMで言ってる。 それもコー…

親戚から大量の牡蠣が届いて 殻のあけかたを子どもに 伝授したりしました とりあえず 開けてすぐ檸檬を絞ってそのまま ささがきした牛蒡と糸生姜と出汁で米を炊き 大蒜と唐辛子すこしとローズマリー、オリーブオイルで煮てベランダのイタリアンパセリを山盛…

白玉かなにぞ と人の問ひしとき つゆ と答へて消えなましものを (伊勢物語 芥川)

ことばは 私に属さない 地上に うかぶ乗り物なので できれば身近に行き交う それに 思いのいくらかを 乗せられるように そのうごきをどうかそこなわず 思いのほかへ ころがっていけるように 手放す 手放すために引く 細い線が めまぐるしく上下する 冬の硬い…

雨降山で

高校のあった市の境にある山は 阿夫利山(雨降山)とも呼ばれていました。 頂上からは富士山も 遠くに江ノ島、三浦半島も見える。 雲がさしてきて 風花 てをのばす 間もなく 降る雪の 激しく降る雪の 半刻ほど 剥離した空の しずまるのを待つあいだ 暖かい豆…

諦観を肯定と言い換えれば 少しだけ不安定に未来を踏むことができる。 不安定な未来の足場、これ以上得難いものが他にないと思ったときはそうするものなのでしょう。 数日、数ヶ月、数年、数十年まで頁を遡って 数枚を破りとることも造作もないことなのかも…

さてこのあとは? ── 何を書く, これから? 君はまだ何か書けるとでも? ── 人は自分の欲望によって書く, そして私はまだ欲望 しおえてはいないのだ。 『彼自身によるロラン・バルト』

東尋坊 火サスごっこ 友人夫婦と待ち合わせて福井を案内してもらいました。 雪国らしくなって、電車が遅延して 夜遅く戻ってきた関東もまた雪国のようで

金沢

どこへいく途中?

起きたら窓が楽譜のようでした。 ベランダにリースを吊るして出掛けたら きれいに実だけ食べてくれた。 ……………………… 髪の毛がつめたいな と思ったとき もう悲しさは満ちていて 吃水の浅い船が 曇り空を過ぎていくのを その人はしばらく見上げていた どこからき…

わからない と言ったら 嬉しそうに言う と言われた 美しいものを理解から遠く隔てた場所に 置いておきたい というのは 我儘過ぎるかな それは先端が虚空にあっていつも震えるもの そこではことばはひとくくりに 私の似姿を作り出してしまうような そんな働き…