2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

つぶやき的2

It takes all the running you can do, to keep in the same place.「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない」 赤の女王「鏡の国のアリス」 「不思議の国のアリス」をはじめて本で読んだのはローティーンの時期を過ぎてしまっていた。言…

五月闇

とどまればただ浸みきたるはじまりはとおく未詳のあおという色

Blackbird

Brad Mehldau - "Blackbird" black screen but sound full of colors がトップコメントだったメルドーのビートルズ もう少し解体してくれないとこの曲は淋し過ぎる。 でもやはりこれ以上しては駄目 とも思う。 カラフルだけどブルー 動的だけど静かな幅。

つぶやき的

ある土地の歴史 地名とその由来のぎっしりと詰め込まれた本に 一つの別の地名の記された栞をはさむ 片方の三半規管の小部屋に風が吹いている どこかの扉が開いているらしい 桐の葉の影からクスノキの葉の影へ いつのまにかくっきりとした影づたいに自分をこ…

はためくもの

夏のような日差し。娘の体育祭に行って来ました。 気付かないうちに葉はもう翳を抱きこんでいて 吹奏楽部の娘 「かわさきのねいろ」というおどりを踊る娘 笑う 走る娘 私とちがう時間を過ごしていた娘 などを見るのはうれしい。 風が強く、校庭はすべてがは…

卯の花腐し

吊りあげられた白い場所から 旅に出したわずかな風が 速い南の風となって 戻ってくる 雨を連れて(落ちなさい) そのひとことで はじめて自分が落下するものであることに気付いた雨が 散り方をやっと思い出した花を 地表に張り付かせて 過ぎるはずだったあわ…

2

雨の環状線 写しとるときはそっと手をのばしながら ゆっくりと目は引いていく それなのにどこま で引いていってもとらえることのできないものがある ひしめきあって息をころしたこの 箱のなかに 濡れた毛皮のような匂いがして近すぎて見えなかったのでしょう…

晩れる

寄るときは目は引き波に掌の中に遠く片耳をおとした春を

俄か

怖ろしいものの残像があるかぎり 目は 花や木々や草をわたる風を とらえることはない というような絶望を 信じない代わりに 自分への許せなさだけは安全に格納して 信じない未来まで持ち歩く契約をする 明るすぎる見慣れた廃屋と 空木の白い花ばかりどこまで…