2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

月のない夜の釦

音 がすると 音とともに ちいさく 空間がひらく 波紋のような 紙の箱 のような それを 見上げている わたし の位置 も 再び静けさが 戻ってきたとき 音は消えたのではなく 空間が閉じたわけでもなく おそらく わたしたちの方が その場から 立ち去っているの…

連休

是安則克さんが急逝されました。 以前、身内のやっていたお店で弾いて下さったことがあって、あの場に 居合わせたのはとても幸せでした。 飾られたベースを見て、急なお別れというのは 本当にとても反則だと思いました。

歌詠みよりは

うたうたいになりたし忘れしうたを持つ月無き夕べをめぐる旅には 「生きたいの?」回答不能の質問を人に自分にとても愚かに

piece2

親と子の「本当」はかならず遅れて来る気がします。 切崖の霞めば淡く面影に負けつづけたし白のモアレに

piece

おくれておくれて最後にやってくるもの 涙にしかならないもの 遠かった それらのために 真実ということばはとっておくべきかも 知れない と思うのは 今から目を瞑るための 信仰 と 言われてしまうのでしょうね

雨雲を待ち伏せする

支線の丘から このあいだまで赤土の山だった 作られた街を抜けて 多摩川を渡り 空の見える広さへ 野川を越え 何本かの銀杏や欅の大木を過ぎて かつて木造の平屋が軒を連ねていた場所から 水色のモスクの屋根を経て 空とも別れ 電車は地下へ潜る (いくつかの…

上階のピアノ

子の指がシの♭をくりかえす 半音下げた世界は青い?

2

ひとは 口でいっているほどには 真実をもとめていないのかも というのは ここ半年仕事で見つづけたものですが、 これを退けると みずからそれを証明してしまう かんじになります 題詠はできません。私がやると大喜利っぽくなるのは火を見るよりあきらか。 す…

3

新大久保ジェントルメン 2011,3/24 新宿PIT INN 梅津和時(cl) 太田恵資(vn)清水一登(p)四家卯大(cello)佐藤正治(per)

徒然

これほど敷居を低くしても さいごに書いたことばから動ける気がしないと 書ける気がしません 非現実をできるだけ平坦に見えることばにして 現実に落とし込むようにしたい そうすることでしか 揺らせない と思ったりはするのだけれど 「炎える母」で覚えてい…

白露

いくつかの転移を経てもこの夜に降るわたしには聴こえぬなにか 草原のドロップ缶もカナリアも月の花粉ははらって拾う 垣間見た景色が戻れぬ旅になるそこから遠く夕べをめぐり

重陽

こまっちゃクレズマ 「月光石のしっぽ」より ときどき吃水のとても浅い舟のようになってしまって ポケットに石を詰めたいのに どこにも落ちていない

つぶやき的 5

昔 春には銀の 秋には金の紗が ほんの僅かにかかっていませんでしたか? 秋にだけ 階段がある 塞がれたまひるの井戸の中にだけ星月があって 夜が聴こえる 言葉が音楽を捨て去ってしまった とは思えないけれど もしそうなのだとしたら 人(私)の方がそれを感…

ある言葉に

撃たれたり、共振してしまうときというのは ことば自体に出会っているときで そのことばがその人である というのはその後に思うこと というのが もしかしたら正しい読み方ではないかしら? (人 というのは人格とかではなくて) た」 でおわるものが る」 で…