2016-08-11 語り と 物語 語る人 その物語は もうあなたのものになっているのですか? と ききたくなるときがあります 語られるときは終わっている あなたの手の中にある 物語は物語のなかで閉じて 語られ 次の瞬間には語る人をはなれ 開かれるのを待つものになる 物語 それ自体のために たくさんの閉じた箱 もし人生が物語なら 登場人物の配置は最後にならないとわからないでしょう 自分にとっての重要人物はわかっていても それでも 自分がだれかの物語に果たした役割は 知らないまま行った 後姿を人が記憶するのはそういうときでしょう