失踪するひとが、言って出ることばは
「ちょっと煙草を買ってくる」が多いとききました。
日常のまま、日常の隙間を通ってどこかへ。



女性だったら、「ちょっとお豆腐を買ってきます。」
というかんじかな。わたしがこどもの頃だったら。



今年の年末も慌ただしくすぎました。
編み物はスヌードをいくつか
薔薇色は、クリスマスの劇で盗みをする主人公の少年を演じた
中学生に。
その姉の、サルトル好きの高校生には冬空色。
(彼等の母である妹には生成り色)
編むことは日常に似て色がない



痛さがどこか、色のようで、
くりかえし都市の幻をみていた波打ち際 ですが
今年は 何度見直してもうつくしいものをみました。
それがとてもうつくしかったと
足りなくても
お豆腐を買いに行くように ふわりと
言いに行くこともできた。



そんな年でした。