聴こえるか聴こえないかの余韻のようなものを
地図のように聴いているうちに
雨の季節になっていました。降るたびに涼しい。
出張先のホテルに化粧水の瓶を忘れていったことに気がついて
着払いで送ってもらうよう電話をしたら、あっという間に届きました。
そんなに速やかじゃなくていいのに。
これからは、もう忘れ物をするひとを笑えません。
残してきたものと持ってきてしまったものが同じくらいだといいと
いつも思います。実際は、持ってきたものの方がはるかに多いけれど。
わたしは遠さに取り囲まれた旗のようだ。
来る風を予感し、その風を生きねばならない。 リルケ
ということばを読みました。