空に与える誤差


読めたらいい と思うものほど困難なのは
わかってしまう ということへの禁忌が
自分への疑いと共に どこかにあるから。
それを書いた人が引き受けてくれたものは
読みやすいのです。長谷川龍生とか。
(読みやすい というのも違う気がするけれど
ことばが見当たりません)



桜のあけていった空洞に
霙交じりの四月の雪が降る
この先の何百もの青空に
誤差が生じるようです。



ごめんね と言いたいときがあって
犬はきょとんとしています