霊園



向日葵と手折る人との影を過ぎ日は箱庭を隈なくめぐる



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日曜日に霊園に行って
頭痛を棲みつかせてもどってきました
今朝は誤って硝子を割った人がいて
私は速やかに硝子屋さんを呼びました
別に動揺する必要など全くないのに
尖りすぎた落ちた破片と走った亀裂から
目を離せなかったから


やってきた硝子屋さんが割れた硝子を枠ごとはすして
持って帰ってしまったので
午前中 危ないので監禁されて
鳴き疲れた犬と
窓の一枚ない部屋で待っています


硝子屋さんが
「これは処理が大変でしょうから持って帰りますね」と
言うが早いか、紙袋に集めてベランダに置いていた破片を
素手で布の袋に入れはじめたので
私はおどろいて軍手を差し出しましたが
「私たちは慣れていますから」と事も無げに言われ、
そして実際、彼の手は傷一つなくきれいなのでした


切実であればあるほど
よく管理された霊園の芝生 のようなのはどうしてなのか
昨夜はそのことを書こうと思っていました
そして 軍手についた硝子の粉で
切った指先の血は
すこしあまい