梅雨明け



未明のみずたまりをながめる



一つだけの街灯に
一晩 羽のあるものたちが舞い終わり  
ここに いくつかの命が結晶する
(はずはないのに)



陶器のような貝殻のようなものが
ゆるやかに分割しながら
流れる雲にまじって
揺れているのを
ながめていると
そこだけが澄きとおるような気がして
小さな音楽が流れはじめる



背を押される 前に倒れる
音楽が止まる



溢れるシアンが胸に染みる



転覆した朝が胸にありつづける一日