2011-07-03 Blanca 夕立 開きぐせの頁を雨に打たせれば あふるるまでの余白の水位 白昼 枇杷ひとつ転がりきたるよもつ坂白き無を抱く鶏は目を上ぐ 遠雷 闇になほしろき光のひらかるるせつなはつねに無音のひかり 蚕/貝 白絹や真珠のひかり密にしてくぐもるものの残骸の内 眠ル 影踏みで空まで蝶を追う螺旋聳えれば白鍵より崩れる 川 夜の錘り浮上するたびすれ違うあさき部分を流れる数唱 未 韻律は狭間を隠す