不思議な感じ



Bill Evans(p) Eddie Gomez(b) Eliot Zigmund (d)



Evansに求めるものは、美しい旋律をいかにスリリングに置き換えて変奏するか、みたいな
ものだと思うのだけど。
内省的でいながらぎりぎりのテンションの高さで。ソロよりも掛け合い、特にベースとの
相性が重要なのも当然で。


レコードしか持っていなかったので、購入しようかと思ってレビューを読んでみたら、とて
も評価が高かったのですが、自殺した二人の身内に捧げられた2曲と自身の死後に発表
されたことばかり強調されていて、何だか…


悲劇というのはそのような音を作る人にとって後からついてきたものではないかしら?
これらの音の美しさは旋律と緊張感、一本の線のような強さによるもので、感傷的な音だ
とは私は全然思わない。
リスナーの感傷まで評価の対象にしてしまうのは、ちょっと違うような気もしますが、
Explorationsと共に、かつて何度聴いたかわからないくらいよく聴いた一枚。




You Must Believe in Spring [Original recording remastered, Import, from US]
You Must Believe in Spring
Bill Evans
Rhino / Wea