2017-10-30 野分のまたの日は 残りの風が一日中旋回して 隅々まで 傷ついた木々の匂いを振り回している とめどないおしゃべりと笑い声を身につけたのち それを全部失って 口籠もることを身につける おんなのひとになる そんなことがあったかなかったか とうに忘れてしまったけれど 子どもの頃の癖はいまだにぬけなくて 手はひろう 足もとに来た 香るものを しばらくして困惑する 困惑するためにひろったのかも すっぱいくゎりんもふきとばせ