野分のまたの日は


残りの風が一日中旋回して
隅々まで
傷ついた木々の匂いを振り回している



とめどないおしゃべりと笑い声を身につけたのち
それを全部失って
口籠もることを身につける
おんなのひとになる



そんなことがあったかなかったか
とうに忘れてしまったけれど



子どもの頃の癖はいまだにぬけなくて
手はひろう 足もとに来た
香るものを



しばらくして困惑する
困惑するためにひろったのかも





すっぱいくゎりんもふきとばせ