秋の浅い場所




滑川
夏の間だけかかる橋がまだ残っていました。



沖を迂回して通り過ぎたような
重く肌寒く急ぎ足の夏だったのに



なにかを語り終えたあとの文字列 や
解かれなおされることのなかった永遠 のようなものが
うっすらと重なって
秋の空気の中に
揺れている 透けています。