入り口出口


美術館や画廊の入り口は
出来れば、押して入るタイプの素っ気無い入り口がいい
裏口のような出口があるともっといい



書かれた物語(小説)にも入り口と出口がありますね
特に出口は 必ずなければならない と私は思います



終わりにあるとは限らない 一つであるとは限らないその出口が
ほんの少し、以前より遠くて近い<私>の生の
(いつか書かれる/決して書かれない)物語に繋がっているとしたら



今を思い出にするために生きているわけではなく
この生に出口はない平凡な<私>にとっての
それは〈特別な物語〉です
名作かどうかはまったく関係なく