雪見舞い 他

寒い一日で、昨日は家から一歩も出ませんでした。
長く着ていなかったコートの釦をつけかえてみたり
小豆を煮て大量のあんこを作ってしまったりしました。






                      


娘が借りて投げ出していた本を読みました。
日本の作家15人による「ものがたりのお菓子箱」




「片腕」には 「ひんやりとした珈琲ゼリーの味わい」
「月のアペニン山」 は 「甘さひかえめのクールミント」 とか題の横に書いてあります。


伊丹十三の「するめ」は、オートバイ事故で足が削れた上、後続車に轢かれてするめ
ようになる「伊丹十三さん」の話ですが、これに、「新鮮な衝撃のボンボンショコラ」 と
つけるのはどうなのか。


最後の小川洋子の「ギブスを売る人」が好きでした。
雪の道でほどけてしまう形見の毛皮のジャケット。
雪にひざまずいて獣の匂いにむせながら破片を拾いあつめる手
いかがわしく厭わしくなつかしく暖かい、人の生の記憶。



西日本は雪が降り続いている とテレビが言っています。
夜に雪 降りつづければ



瞼に置かれる掌のようにゆっくりと空が降りてくる夜がある



そうであるといい。