longest night
ベランダにふってきた銀杏の葉を
とりあえず植木鉢に入れておいたら
鳥が眠っていました。
こんなところでも、眠るものなのかと
驚きました。安心して。
忘年会が二つありました。
パーティは途中で抜けるのが好きです。
駅まで夜を通って帰る。
姪ふたりのお年玉に、ちいさな編み物をしています。
紺色の指定コートに一番映える色はなんでしょう?
うちにいた少年少女は少しずつ消えていきました。
ふりかえると、もう遠い。
会いに行くときは、はじめまして と
おかえりを どこかにしのばせています。
即興は風に似ていて
さよならは君が持つ。
色を掬うように私は風を
少しずつ思い出しはじめます。