少し前にドムス・アウレアのグロテスク装飾について知ったと書きましたが
最初の意味でのグロテスクに最も近いものとして、思い浮かぶのが「漂流教室
「14歳」「わたしは真悟」などの楳図かずおです。
なぜだろう? 植物と動物の、無機物と有機物の異質なものの混合や、それが
否応なく進化していくところ、どこか新鮮でピュアであるかんじ  かな。


楳図漫画の登場人物(実際のこどもともまた違う不思議なこどもたち)は
愛はあっても愛に逃げません。
愛に逃げるのは大人だけ と言いたいかのように。




あまりにもくだらないので書こうかどうしようか迷うけれど書いてしまう。

以前も書いたかもしれませんが、育った家に1960年発行の現代詩全集という
のがあって、そこに入っている詩のいくつかは未だに記憶にあります。
あるのですが、


休日前に、職場の近くの閉店するという古本屋さんで吉本隆明詩集を見かけて
パラパラとひらいてみました。
「異数の世界へおりていく」 という詩がありました。


異数…


???


異数なの?


異教じゃないの?



異教が異数になったからといって、理解できるようになったとは
全然言えないのですが、でも全然ちがう。違いすぎます。
これが載っていた一巻は多分妹の家にあって、確かに活字(特に題名の)は読みにくい
のですが、本文中にも何度も出てきていることばを、しかも何度も読んでいるのに
ずっと読み間違えて覚えていました。
そして、それに助けられたことだってあった。



こわいのは他にもこういうのが山ほどありそうなことなのです。