2012-07-23 夜明けに立ちあう 夜が夜の場所にあるところから あるきはじめて うち消してきた とおい音 奥の方にある音に いつのまにかとり巻かれて 夜をわたる 越えなくてもいい夜が ひとつくらいあってもいいと (奥行きのない夜のふちです) 明け方に立ちすくむ人 あれは 空を見ているのではないのです さいごの鳴らない音の残像を 夢の名残のように よびもどそうとしている すべての音を破壊しながら 夜が明けるから (途上から紙箱の中におちる種子)