2012-06-21 暁の あかつきの空の底は 途中まで歩けます おもい瞼をおいて 足だけが先にでかけてしまって 行きついた突堤にうずくまって 下からの声のない泣き声の反響に 耳をすましている 雲がめばえはじめるまでに追いつけば においのない花々 ゆるされてばかりいたことを なんども思い出しながら 触れる夜のすべてが 透明に薄れていって 急速に地面へと近づくのを ただ待っている はなれた場所から 風をつかわせはじめていた朝に 目を上げれば私ごと 置き換わってしまいそうなときは 散逸しそうな頁を一枚 指で押さえている