春の影



華やぎをおろしつつ行くその影を踏むときどこか私が痛む



風吹く道に春の卵を置きに行くさみしいものの発芽の前に



−(マイナス)の水面に遠く投げられた浮きのようです0(零)という月



一本の木があり揺れているというかつて扉のあった場所には




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むらさきだちたる雲がわたしを油断する 溺れるほどの東風 吹け