ひかりに堰


致死性なきかなしみならばせめてすぐ抱けるように尖らせておく



仮初というあかるい病倦み疲れ春を装う空などきらい




あけっぱなしの廃園のような空です
乱反射する光のなかには
低い稼動音
希望も絶望も濾過する装置があるのでしょう
これを止めてしまえば



彼方まで置き去りにする驟雨がひとつ