父の命日に墓参りに行きました。
この日記も、9年目に入ることになります。


自分の日記を読み返しても
そこにあるものは 既にすみずみまで鮮明で
なつかしさだけが足りない とおもいました。


20代のある時期に、それまでの日記を手紙などとともに
焼却したことがありましたが、当時の日記を読んでも
多分そうでしょう。私がいるだけだから。


懐かしさというのは、つねに揮発し続ける形で存在するなにかで
その霧のような形とすれ違うことができる予感が
未来から今へと微かな影のように景色にまぎれている。
そうであるといい。
でも私が触れると消えてしまう。きっと。


悲しさはいつも
触れることはかなわない
ありあまる場所にあった