六月は雨の草地


さっきまでこうもりが飛んでいた
どこかにいる 月 知っていた草の名 声
いくつかの すべて
すべての わからないこと
おそらく雨が最初に



立ちどまる 私の箱
霧のような雨が最初に
足のゆびに触れて
水位 
かたわらを細い蛇が
川の方へすべっていく



わからないうちのひとつは
私のことをよく知っているような気がする
きれぎれの風はうなじで
ときどきひとつになって
草地の水位 
そのときはもう
ひたされている足