読むということ


ゆっくりと沈んでいって湖の底をノックするものがある
そのことに驚くのです。こんなに深くまで受け入れてしまっていることを知って
水面すれすれに飛ぶもの、水面近くを漂うものを目は眺めていたはずなのに





雪の一片のようなものが視界からすべり落ち 水底まで到達する間に
私はその国の住人になっている
すべての水が息を止めてそれを見つめる