夜の場所から


痛いことには耐えられる気がするけれど
許されることには耐えられないかもしれない
そこなうことは耐えられない 狡いから



かなしい ということは どこか
自分も世界も許しているようなところがあります



ときおり長針と短針がかさなるように
さみしい が さみしい場所に
かなしい が かなしい場所に
戻ってくるような気がするときがあって



いまかなしいなら
痛いと思えるうちに
これをかかえて行かなければ と
唐突に思います
行くところがないなら
そうだからこそ
ことばは置いて 
もう 行かなくては と