2012-05-29 紙の an airplane それは かたちから飛び立って とおくはなれたものが そこからもとのかたちへと戻っていく 旅の途中に出会う風のようなものでした その風を頬に受ければ 戻ってもそれはもう違うかたち (世界の果てのほとりは近く声だけが聴こえた遠い夜のことなど) 些細なもの たとえば放たれたときの手の感触などは 戻る前に意味によって滅ぼされてしまう 戻れたら 悲しめたなら それは思い出です