白木蓮など



不は花のつぼみのかたちあるくとき出会えば不不不と挨拶をする



春が色をこぼして過ぎれば青草に眠らす石を置きにいきます



ひとつでも加算されれば春になる木々より出でてあふれ出す風




海の近くで海のことを話そうとする夢は 失くしてしまった春の宵の記憶を僅かに
かすめています。なにか隣接するもの 忘却の向こう側の住人になってはじめて手
に取ることができるものが夢であったことを考えています。




あえばただうれしいばかりのときでした紙のパズルのピースみたいに