蝋石で暗渠の上に絵を描く子 嘆きの川からすこしはなれて
星ぼしが仲違いする夜なので子猫も鳥もおもてを見ない
梨の実をありの実と言うようにして冥府の際を跨ぐためらい
渡る鳥だけが不思議と知覚する郷愁に似た風の信号
声帯を出ればくるしい意味としてときに妙なる歌として 息
自らを巻き戻してはかなわずに春は滅びる滅ぼしながら
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