終点の冬の梢は過ぎたのに更に流れるものある不思議
暗がりの金魚の吐息 雛飾り たずねた家の匂いのように
年に一度負債を返しているように木々はいそしむ春の仕事に
ここはそこ彼方はここに幾重にも遠回りして野原を逸れる
無人の待合室の水槽の闘魚の鰭よりつたうさざなみ
水底に光ひろがるあきらめに似て私達は少しく同じ
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